おじさん。

2001年2月6日
いろいろな理由。
多分、みんな「いろいろな理由」があって生きている。
で、それらの理由は必ずしも、「私の理由」とは噛み合わず、
「利害」という思いもかけないものへと変わってしまう。

僕の理由。
5才の頃、大好きだったおじさんが自殺した。
自殺する数カ月前に、僕にこんな言葉を残して。
「Tちゃん、おじさんは今度、アルプスの山に登ろうと思うんだ、
でもね、きっとおじさんは登り切ることが出来なくて死んでしまうと
思うけど、Tちゃん悲しまないでね。」

おじさんは、鬱病だった。
毎日毎日、ステレオの前に座ってヘッドフォンをかけて、
一日中音楽を聴いていた。
僕が遊びに行くと、次々に素敵な音楽をかけてくれた。

ウォルト・ディズニーのサウンドトラック。
僕のお気に入りの一枚だった。

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僕が5才になった年の台風が近づいていた9月のある日、
おじさんは、自らの命を断った。

そこから僕の時間は止まったままでいる。
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ぎんたさん、お気に入り登録ありがとうございます。

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